KNOWHOW家賃保証だけに頼らない商品力

家賃保証だけに頼らない商品力

サブリーズ(賃料保証制度)の落とし穴ー
建物の商品力の向上から目を背けては、
安定経営を望むことは難しい。

「サブリース (賃料保証制度) とは?

 サブリースとは、工務店、あるいはハウスメーカーや管理会社などが、オーナー様の賃貸マンションを借り上げ、かわりに事業経営をおこなうやり方です。 管理する代わりに、賃料の20%、15%という具合に、設定された金額を管理する会社に支払います。つまり、経営が始まると同時に賃料の何割かを差し引いて管理会社が部屋ごと借り上げ経営するということです。

サブリースの落とし穴

 このやり方は、本来の事業主であるオーナー様からすると、入居者や経営の事を考えなくてもよいということになり、一見親切で受け入れられやすい制度のように思えます。建ててから、6年目、10年目あたりから、賃料の90%で借り上げます、80%で借り上げますというものでしたら、オーナー様にとっても意味のある仕組みだといえます。しかし90%で借り上げるというと、10%の空室率となるわけですが、 10%の空室率というのは通常少なくとも新築1年目から5年目の賃貸マンションでは起こってはいけない空室率です。

 空室率とは退去率と空室期間を掛け合わせた数字ですが、例えば、仮に12室のアパート、2階建てで、各階に6部屋のアパートを建てたとしましょう。12戸ですから、1年間で家賃は144戸分です。そして仮にこの10%が空室だとすると、14戸分空いているということになります。つまり、上下階あるうちの上の階6部屋が2ヶ月以上丸々空いている…という状況です。

 新築マンションを建て、半分の部屋で丸々人がいない状況が2ヶ月以上続くという状況が良いといえるでしょうか? つまり、空室がそれ以内なら管理会社は損をしないと言え、さらに言うなら、初年度からそういう提案であれば、それだけの程度のものを建てましょうと言っているようなものなのです。

 しかも、その90%の借り上げというのは、永続的に当初の家賃でずっと借り上げていくという話ではなく、1年ごとや2年ごとに家賃の更新条件があるのが普通です。ですから、入居者が入るのが難しくなったら家賃を下げたり、見直しを提案されます。 そうすると家賃が下がり、借り上げ金額の割合が下がり、オーナー様は大変厳しい状況に陥ることとなります。

 現実問題として、そういう状況を目の当たりにされるオーナー様のお話をよく耳にします。そういうことを考えても、オーナー様の安定経営と収益の最大化についての答えというのは、「サブリース」ではないと言えるのではないでしょうか。

確かな商品力で家賃保証だけに頼らない経営を

 サブリースは、賃料保証制度といっても「保証の」落とし穴があることを分かっていただけたと思います。これからの賃貸マンション経営を考えると、部屋余り状態であり、入居者の要求も高くなっていくという流れがあるので、そういう落とし穴に陥り易い状況にあると言えるでしょう。 したがって、賃貸マンションの安定経営を支えるという答えは、 サブリースとは限らないということ、経営を支えるのはマンション本体、 つまり建物の商品力であると言えます。市場に合った確かな商品力こそ、安定経営をし周辺地域の中で生き残っていくための力になるのです。

入居者に選ばれるには?

  • 賃貸住宅業界が直面している最大の課題は、「需要に対して供給(物件)がオーバー気味であり、市場の軟化が影響して家賃が弱含み、空室が発生していること」である
  • 全国の賃貸経営者の中には、空室を抱えて苦戦しているオーナー様がいる一方、逆に10年来常時満室経営を実現しているオーナー様も存在する
  • 空室が発生するのには、必ずそれなりの理由があり、一方、満室を実現するのも当然、戦略・戦術がある。
    ただ物件数が充足しているから空室がでてくるのだと単純に片付けてはいけない
  • マンションオーナー・土地オーナーに対して、「何を」提供出来るかというところに大きなビジネスチャンスが眠っている

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